Cobolt
Coboltは2001年にスウェーデン王立工科大学のスピンアウト企業として設立された、小型で豊富な波長数をもつCW・パルスレーザー発振器のメーカーで、今日まであらゆるアプリケーションに対して多くの実績を残しております。Cobolt社製のレーザーはHTCUREテクノロジー(筐体内光学部品硬化・固定技術)により堅牢な接着、機械収縮を低減し耐衝撃性及び耐湿性に優れ、極めて高い信頼性を誇っております。2015年に波長可変可視域CWレーザーやTHz技術を保有するHÜBNER グループの傘下に入ったことで、より多くのご要望にお応えできるメーカーへと飛躍を遂げております。
製造技術
レーザー発振器の製造は光学素子の極めて精密な位置合わせが必要なため、それらを堅牢に固定化する技術が重要となりますが、光学素子の接着において広く用いられている紫外線硬化樹脂は、アウトガスが問題になることがあります。しかしながら、Cobolt独自の製造技術であるHTCure TMは、光学素子と基板の熱膨張係数の最適化をすることで、高温で接着する熱硬化樹脂の使用を可能にしました。これにより光学素子をより強固に接着し、アウトガスを生じないため、優れた耐環境性能と長寿命を実現します。さらに、ある種のガスを共振器内部に完全密閉することで光学素子の劣化を防ぐことも長寿命化に寄与し、業界最高峰の保証期間をもたらします。
世界でも製造できるメーカーが限られる連続発振355nmレーザーは安定して発振させることが極めて困難ですが(グリーンプロブレムと言われる)、Coboltはこれらの製造技術を用いて高い信頼性の355nm CWレーザーの製造が可能です。これはCoboltの製造技術の高さを示す良い例と言えます。
レーザー発振器の優れた特徴
固体・半導体レーザーを合わせて30種類以上もの波長ラインナップがあり、主に下記のような特徴を持っております。
・強励起が必要な波長でも優れた共振器構造により、単一縦モードで高出力な発振をすることができます。(固体レーザー)
・優れたビーム成形技術により、良好なビームプロファイルと高いビーム品質を確保しております。
・常に共振器の温度制御を行うことで、高い出力安定性で発振させることができます。
・いくつかの半導体レーザーはVBG(ボリュームブラッググレーティング)を用いた外部共振器構造により、狭帯域なスペクトル幅を得ることができます。
品質
上記のHTCure製造技術により、長寿命で高品質なレーザー発振器の製造を可能にしただけではなく、過酷な熱衝撃サイクル試験や、60g, 8msの衝撃テストなどの耐環境性能もクリアしており、保証期間は最大で業界最高峰の24ヶ月を実現しております。また、ISO9001も取得しております。
Coboltダウンロード資料
【Cobolt総合カタログ】
【Cobolt社レーザーを用いた応用例】
Coboltの会社案内動画
レーザーコンバイナー
レーザーコンバイナー C-FLEX
近年、多種のレーザー波長の増加と同時に1つの装置に複数のレーザー光を搭載する必要性のあるレーザー顕微鏡やフローサイトメーター等のアプリケーションも増えてきました。しかしながら、専有面積の増大や、レーザー光を同軸にする際のアライメントの煩わしさの問題があります。そこで、 HÜBNER社はCoboltの375nm~1064nmレーザーを容易にファイバーカップリングすることができるレーザーコンバイナーを開発しました。現在、最大搭載数6, 4種類のタイプがあり、近日中に8機種のタイプが発売予定です。
C-FLEXに搭載できるレーザーには制限がありますが、こちらのウェブサイトから視覚的に容易に選定することができます。
Cobolt 半導体レーザー
Cobolt 半導体レーザー
Coboltの半導体レーザーは優れたビーム整形技術により真円度が高く、M2も高い製品となっております。また、半導体レーザーの特長を活かし、最大150MHzの強度変調が可能です。
波長別では下記になります。
| 波長 | 出力 |
| 375nm | 70mW |
| 395nm | 120mW |
| 405nm | 150, 365mW |
| 415nm | 120mW |
| 425nm | 120mW |
| 445nm | 100, 400mW |
| 457nm | 100, 400mW |
| 473nm | 100, 300mW |
| 488nm | 60, 100, 150, 200, 250mW |
| 505nm | 80mW |
| 515nm | 80, 150mW |
| 520nm | 80mW |
| 633nm | 80mW |
| 638nm | 180mW |
| 647nm | 130mW |
| 660nm | 100mW |
| 685nm | 40mW |
| 690nm | 200mW |
| 705nm | 30mW |
| 730nm | 50mW |
| 760nm | 25mW |
| 785nm | 250mW |
| 808nm | 120mW |
| 830nm | 250mW |
| 852nm | 200mW |
| 915nm | 250mW |
| 940nm | 250mW |
| 975nm | 250mW |
| 1064nm | 200mW |
Cobolt シングル縦モードレーザーなど
457nmレーザー
- 理化学用途
- 計測用途
457nmレーザーは、914nmレーザー光の第2高調波によって得られます。914nmレーザー発振には強励起が必要ですが、Coboltの優れた共振器構造により、小型で高いビーム品質をたもちながら発振することが可能です。
さらに<1MHz以下の極めて狭い線幅(シングル縦モード)をもつため、ラマン分光やホログラフィにも最適です。※半導体457nmレーザー(400mW)もございます。
下記のような筐体の大きさごとにシリーズが分かれております。
・04シリーズ:最大50mWまで出力
・05シリーズ:04シリーズと共振器構造が異なり、04よりも筐体がやや大きく、最大300mWまでの出力
・08シリーズ:最も小型なタイプで、最大30mWの出力
【Cobolt総合カタログ】
- 波長
- 457nm
- 出力
- 100mW, 200mW, 300mW
473nmレーザー
- 理化学用途
- 計測用途
473nmレーザーは、946nmレーザー光の第二高調波によって得られます。
Cobolt社製のレーザーはHTCUREテクノロジー(筐体内光学部品硬化・固定技術)により堅牢な接着、機械収縮を低減し耐衝撃性及び耐湿性に優れ、極めて高い信頼性を誇っております。
下記のような筐体の大きさごとにシリーズが分かれております。
・04シリーズ:最大50mWまで出力
・05シリーズ:04シリーズと共振器構造が異なり、04よりも筐体がやや大きく、最大300mWまでの出力
・08シリーズ:最も小型なタイプで、最大30mWの出力
【Cobolt総合カタログ】
- 波長
- 473nm
- 出力
- 100mW, 200mW, 300mW
532nmレーザー
- 理化学用途
- 計測用途
532nmレーザーとはNd:YVO4結晶で発生される1064nmレーザーを非線形結晶に入射することで得られるコヒーレント光源です。比較的発振し易い波長であることから多岐にわたる分野で使用されています。Coboltの優れた共振器により、小型でありながら最大1.5Wまでの狭帯域CWレーザー光を出力できます。下記のような筐体の大きさごとにシリーズが分かれております。
・04シリーズ:最大400mWまで出力
・05シリーズ:04よりも筐体がやや大きく、最大1800mWまでの出力
・06シリーズ:最も小型なタイプで、最大300mWの出力をもち、50kHzまでのアナログ・デジタル変調が可能
【Cobolt総合カタログ】
- 波長
- 532nm
- 出力
- 50, 100, 150, 200, 300, 400, 500, 1000, 1500, 1800mW
561nmレーザー
- 理化学用途
- 計測用途
561nmレーザーは、1122nmレーザー光の第二高調波によって得られます。
Cobolt社製のレーザーはHTCUREテクノロジー(筐体内光学部品硬化・固定技術)により堅牢な接着、機械収縮を低減し耐衝撃性及び耐湿性に優れ、極めて高い信頼性を誇っております。
下記のような筐体の大きさごとにシリーズが分かれております。
・04シリーズ:最大200mWまで出力
・05シリーズ:04よりも筐体がやや大きく、最大1000mWまでの出力
・06シリーズ:最も小型なタイプで、最大200mWの出力をもち、50kHzまでのアナログ・デジタル変調が可能
・08シリーズ:06よりも筐体がやや大きく、最大200mWまでの出力
【Cobolt総合カタログ】
- 波長
- 532nm
- 出力
- 50, 75, 100, 150, 200, 300, 500, 1000mW
594nmレーザー (オレンジレーザー)
- 医療用途
- 理化学用途
- 計測用途
594nmレーザーはバイオアプリケーション等に有力です。
Cobolt社製のレーザーはHTCUREテクノロジー(筐体内光学部品硬化・固定技術)により堅牢な接着、機械収縮を低減し耐衝撃性及び耐湿性に優れ、極めて高い信頼性を誇っております。
下記のような筐体の大きさごとにシリーズが分かれております。
・04シリーズ:最大100mWまで出力
・06シリーズ:最も小型なタイプで最大100mWの出力をもち、アナログ・デジタル変調が可能
【Cobolt総合カタログ】
- 波長
- 594nm
- 出力
- 25,50,100mW
1064nmレーザー
- 理化学用途
- 計測用途
1064nmレーザーはNd:YVO4結晶で発生され、高い耐久性と比較的発振し易い波長であることから多岐にわたる分野で使用されています。Coboltの優れた共振器により、小型でありながら最大1.5Wまでの狭帯域レーザー光を出力できます。下記のような筐体の大きさごとにシリーズが分かれております。
・04シリーズ:最大400mWまで出力
・05シリーズ:04よりも筐体がやや大きく、最大3000mWまでの出力
・06シリーズ:最も小型なタイプで、最大200mWまでの出力
<30kHz, 50Wまでの狭帯域高出力1064nmレーザーAmpheiaはこちらをご覧ください。
【Cobolt総合カタログ】
- 波長
- 1064nm
- 出力
- 400, 500, 1000, 2000, 3000mW
Cobolt 固体CWレーザー
Coboltの固体CWレーザーは下記のようなレーザーヘッドの大きさごとにシリーズが分かれております。
・04シリーズ:手のひらサイズの大きさで、Coboltのシリーズの中で最も標準的なシリーズ
・05シリーズ:04よりも筐体がやや大きく、最大3000mWまでの出力
・06シリーズ:固体・半導体レーザーを含む最も小型なタイプで、固体レーザーでは532nm, 553, 561, 594nmのラインナップがあり、50kHzまでのアナログ・デジタル変調が可能です。
・08シリーズ:06よりも筐体がやや大きく、最大400mWまでの出力
・Qu-Tシリーズ:<100kHzの線幅をもち4nmの範囲で波長可変できるレーザー冷却などのアプリケーションに適したレーザーです。大きさは05シリーズと同一です。
波長別では下記になります。
| 波長 | 出力 |
| 320nm | 20mW |
| 349nm | 50mW |
| 355nm | 10, 20mW |
| 457nm | 25, 50, 100, 200, 300mW |
| 473nm | 25, 50, 100, 200, 300mW |
| 491nm | 50, 75, 200mW |
| 515nm | 25, 50, 100, 200, 300mW |
| 532nm | 25, 50, 100, 150, 200, 300, 400, 500, 1000, 1500mW |
| 561nm | 25, 50, 75, 100, 150, 200, 300, 500, 750, 1000mW |
| 594nm | 50, 100mW |
| 640nm | 300, 500, 1000mW |
| 660nm | 100, 300, 500mW |
| 707nm | 500mW |
| 780nm | 500mW |
| 785nm | 500mW |
| 813nm | 500mW |
Cobolt ナノ秒パルスレーザー
コボルト社(Cobolt)小型1064nmパルスレーザー Tor
- 加工用途
- 微細用途
- 理化学用途
- 産業用途
- 計測用途
Cobolt Torは、小型で高性能なQスイッチレーザーです。1.0Wの平均出力、<5nsのパルス幅、>7kHzの高繰り返しパルスを安定して出力することができます。500μJのパルスエネルギーを発振することができるTor XEもございます。
- 波長
- 1064nm
- 出力
- 最大平均出力1.0W, 150uJ@7kHz


